台東区谷中は、文京区根津・千駄木あわせて「谷根千」と呼ばれ、江戸の街並みと明治大正昭和の暮し、文豪や芸術家の活動を伝える歴史豊かなまちです。「美しい日本の歴史的風土100選」や「外国人が訪れてよかった場所30選」にも選ばれていますが、一方、細い路地に木造住宅が続くまちの防災安全性向上は大きな課題であり、密集市街地エリアでは一層の防災対策、不燃化促進が求められています。
国内外の歴史的な市街地では、伝統的建造物や街並みは生活や観光の魅力資源として保全され、消防水利や防災活動、伝統的建物の耐震・防火措置などにより、歴史性と防災性を両立するまちづくりが実践されています。
谷中地区ではまだ面的な保全施策はありませんが、防災広場や日頃の消防訓練で防災性を高めつつ、伝統的建物や路地を活用して、住んでみたい・住み続けたいまちづくりに取り組んでいます。2020年のオリンピックにむけて、首都東京の歴史ある暮らしの文化、国際交流の場を活かすしくみや課題を、谷中の事例から発見し、考えていく機会としたいと思います。どうぞ奮ってご参加ください。
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歩行者通路となる密集地の路地
練塀を遺して電線類地中化
明治の屋敷「市田邸」の再生
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